山に行ってきました!
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北アルプス−大雪渓から白馬岳・松本散策<1日目/2日目3日目

2006年7月15日(土)〜17日(海の日) 白馬大雪渓〜白馬岳(2,932m)

「海の日の3連休に山に行きませんか?」
GWの涸沢山行で知り合ったS氏改め岳の介さんからお誘いいただきました♪

ヤマケイJOYの北アルプス特集号を眺めていると
「山ヤのツボ目白押し!」のキャッチコピーが目に飛び込んできました。
「大雪渓にお花畑、何より嬉しい温泉つき!」…こ、ここしかないっ!!
2人とも、同じコースに注目していました。(^^)

…と言う事で!(笑)
白馬大雪渓〜白馬岳〜杓子岳〜白馬鑓ケ岳〜鑓温泉の白馬三山縦走に決定!

超多忙で寝る間もないほど忙しい岳の介さんの代わりにとりあえず情報収集。
やはり今年の大豪雪の影響が大きいようで、小屋の営業開始が遅れています。
4本爪アイゼンではなく6本爪以上を持ってくるようにという注意も見かけます。
う〜む。(^_^;)

結局前日夕方ぎりぎりまで現地事務所と連絡を取りながら情報収集。
6本爪なんて持ってない私たちは、結局涸沢の時と同じ12本爪アイゼンを装備しました。
7月も後半になって使うとは思わなかったぞ!!(@_@;)

今回は岳の介さんの愛車チェロ君で一路白馬村を目指しました。
天気が悪いこともあり、渋滞もなく中央高速を順調に走りました。
しかし・・・白馬はやっぱり遠いですね。
猿倉駐車場への到着はすっかり朝になってからでした。(^_^;)
(と言っても、運転していたのは岳の介さんなんですが。)



☆コース☆

猿倉駐車場→白馬尻→大雪渓→白馬山荘→白馬岳→白馬山荘→大雪渓→白馬尻→猿倉駐車場



5:30頃到着した猿倉駐車場は、なんとガラガラでした。
やっぱりコンディションが悪いからなんでしょうね〜。
係員の方の指示通りに駐車して、とりあえずは仮眠です。

30分ほど仮眠してから起き出し、とりあえずチェロ君の中で朝食を食べます。
パッキングも済ませシューズをはき「さて行こうか。」と言うところで、雨。
「え〜?カッパ、下も着る?どうする?」なんて言ってる間に本降りに。
滝のような雨に出鼻をくじかれすごすごと車内へ撤退です。(^_^;)

ほとんど寝ていない私たちはエアコンの風に吹かれてすっかり爆睡。
目覚めた頃には幾分小降りになっていたので、出発することにしました。

猿倉荘でトイレに行き、登山届も提出しました。
「どこまで行くの?」係りの方が心配そうに聞きます。
「鑓温泉を回ってくる予定なんですが、状況が悪かったらピストンしてきます。」
「気をつけてね。落石も結構あるからね。」
準備も済ませ、8:45 猿倉荘出発です。

猿倉荘からしばらく歩くと左手に分かれる鑓温泉への分岐があります。
「岳の介さ〜ん、そっちのルートは通行止めですってば!!」
おちゃめな人です。(笑)

その後もしばらく林道歩きです。
ほとんど平坦な道ですが、カッパを着ているせいで汗が出てきます。
やっぱり長袖Tシャツを着たのは失敗でしたね。(^_^;)

猿倉の駐車場からもいくつか沢が見えていましたが
どこも轟々と流れる激流となっていました。
雪解け水というより、やはり雨のせいなのでしょう。
とにかくすごい水量です。

そしてとうとう木橋に当たりました。
ううううう…(^_^;)

幅はまぁちゃんと渡れるんだけど、濡れてるもんなぁ。
滑ったらあっという間に流されそうな川の上。
緊張しながら渡りました。

林道脇の水場でパチリ。

今回の荷物は涸沢の時より軽い約12Kgありました。
でも、結局出発前に岳の介さんが水筒などを持ってくれたので
実際はもっと軽かったですけどね。

これでアイゼンがなければもっともっと軽いのになぁ。
7月の山行で12本爪アイゼンを持つなんてこの先当分ないでしょうね。(^_^;)

林道が終わると道幅が狭くなり登山道っぽくなってきます。
狭い石だらけの道にはどんどん水が流れてきます。
っていうか、ほとんど川の中を歩いているみたいでした。(^_^;)
そして、やっぱり橋を渡ることに。

川幅は広くないけれど、やはりすごい水量です。
橋は先ほどと同じ、角材を2本並べたものでした。

距離は大してないけれど、最後の方は完全に水流の下です。
「うわ〜・・・。流れが速そうだよなぁ〜。」
「足元すくわれないかな?大丈夫かな?」
かなりビビリながら、それでも最後は「えいっ!!」と掛け声をかけて
大き目の石に飛び移りました。

ふぅ〜…(-_-;)
って、最初からこんなにびびってて大丈夫なのか?私!(笑)

橋を渡って少し歩くと・・・
ありました、ありました!!
潤平さんのレポでも見た、あの大きな岩が!!

10:00 白馬尻小屋到着です。

「おつかれさん!ようこそ大雪渓へ」
おおおお。
やっとここまで来れたぁ〜!

ちなみに、橋を渡った直後からすっかり雪道でした。
小屋の周りは除雪してありますが、周りは全て雪。
空気がヒンヤリしてて気持ち良かったです♪

とりあえず小屋に入って休憩することにしました。
すっかりぐしょぐしょのカッパを脱いで、お茶とお汁粉を注文。

小屋の中にはお客さんがぱらぱらと。
3連休とは思えない空き具合…。

ストーブも付いていて、しっかり当たっている人たちも結構いました。
私はここで長袖Tシャツを脱ぎました。
汗でぐっしょりだ〜。(^_^;)

朝食の残りのおにぎりとお茶でお昼(?)にしました。
ちょっと早いけれど、この先雨の中でしっかり休憩することは無理でしょう。

ちなみに緑茶は1Lで150円です。
なんだかえらく良心的なお値段でした。(^^)
お汁粉も、香の物が付いていてとっても美味しかったです。


         < 現実 >
おにぎりやお汁粉、熱いお茶ですっかりまったりしてしまいました。
しかし、ここから先が長いんですよね。
いつまでも腰を落ち着けているわけには行きません。

カッパを着なおして小屋の外に出ます。
ザックからアイゼンを取り出して装着します。

ああ、それにしても霧で真っ白の世界です。
青い空に白い大雪渓、色とりどりのお花…
 

      < 頭の中のイメージ >

…イメージからは程遠い現実でした。(^_^;)

さてこの先はいよいよ大雪渓です。
しっかり気合を入れなおします。

あ、ちなみに白馬尻小屋は毎年営業期間中だけ立っている小屋です。
営業開始前に組み立て、営業終了後は解体するそうです。
と言うことは、この時はまだ新築ほやほや。
新しくした材も多かったようで、本当に新築の感じ、ぴかぴかでした。

たっぷり休憩して、11:10 白馬尻小屋出発です。

  白馬大雪渓はいつも大混雑で
アリの行列のようになってのろのろ進む…
そんなイメージとは大違いです。
がらがらで人はまばら。
それぞれ好きなペースで登って行きます。

しっかり降る雨にカッパ上下。
12本爪アイゼンの完全装備。
GWの涸沢の時よりずっと重装備です。(^_^;)

雪渓の上は涼しくてさわやか…
しかし時折妙に生暖かい風も混ざります。
しかも上の方から吹いてきました。
どうしてなんでしょう???

「「曇りのち雨」午前中はマシかと思っていたけれど
結局ほとんど雨の中を歩いていました。
大雪渓の上り、ほんの一瞬の貴重な晴れ間です。
「うわ〜、山が緑に見える〜!!」
太陽の光がないと色のない世界なんだって実感。(^_^;)

肝心の大雪渓の登りは、12本爪アイゼンで快適でした。
しかし霧で周りが全く見えないところにしょっちゅう聞こえる落石の音。
どの辺に石が来ているのか分からず本当に怖かったです。

左側杓子岳方面からの落石を敬遠して
みんな紅ガラのラインから3〜4m右にずれて歩いていました。
たったそれだけなのに安全な気がして…自分で思わず笑っちゃいました。

大雪渓には結構な大きさの岩もごろごろしています。
腰掛けるのにちょうどいい…なんて休憩していたら危ないわけですね。(^_^;)

大雪渓が終わると岩場を登ることになります。
取り付き付近でみんな休憩していました。
とにかく絶え間なく落石が続き、「ラーク!」「ラーク!」の声が響いています。
パトロールの人も丁度休憩していて、警笛を鳴らしていました。

岩場の途中には避難小屋がありました。
中は覗きませんでしたが、建物があるだけでほっとします。

それにしても…岩場を歩いている間ほとんど水の流れの中でした。
本来ならごろごろ石の転がる道なのでしょうが
降り続く雨のせいで見事に水深10cmほどの流れになっています。
山登り…と言うよりむしろ沢登りの気分でした。(^_^;)

岩場が終わると今度は小雪渓のトラバース。
丁度パトロールの人が足場を切っているところでした。
大変な作業…でもおかげで安心して歩くことができました。

小雪渓手前で見かけた「スリップ注意」の標識…
斜面を滑っている人があまりに可愛くてパチリ。(笑)

もし実際に滑ったら…
このイラストのように楽しげにはいかないでしょうね。(^_^;)


 
小雪渓のトラバースが終わると、また沢登り(!)の始まりです。
この頃には雨もそうですが、向かい風も強くなってきました。
顔を上げると帽子が飛ばされそうなのでうつむいて歩きます。

うつむいて歩く私たちを慰めてくれたのはお花でした。
結構な雨の中、お花を見つけてはパチリと写真を撮っていたら
とうとう私のデジカメがおかしくなって来ました。

なるべく濡らさないように気をつけてはいたもののやはりびしょびしょ。
「きゃ〜。やばい。(^_^;)」
…と言う訳で、この後の写真は防水仕様の岳の介さんのカメラにお任せしました。

雨の中の歩き、見上げるとなにやら大きな看板が。
高山植物の保護や、雷鳥について書かれています。

・・・おお!
と言うことは、この先は雷鳥さんに会えるかもしれないのか!\(^o^)/

ちょっと期待しながら歩いていると
向かい風はどんどん強くなってきます。
高い所に上がって行くんだから当然なのですが
降りしきる雨と相まって、かなり堪えました。

「あ、ほら白馬岳頂上宿舎が見えてきたよ。」
おおお。やっとここまで来ました。
最後のひと登りの階段が、またきついのなんの。
雨の中、小屋前のベンチで一息。水も飲みました。

私たちが目指すのはその上の白馬山荘です。
重い腰を上げて歩き出すと、やっと白馬らしい(私のイメージ・笑)お花畑が!!
「うわぁ〜い!!きれい!!」\(^o^)/

何人か立ち止まって「ほら!あそこに雷鳥のヒナがいるよ!」と言ってました。
目を凝らしてみたものの、さっぱり分からず。残念でした。(^_^;)

頂上宿舎からは緩やかな道となりました。
晴れていればきっと目の前には白馬岳がど〜ん!と見えるのでしょうね。

雨と風と睡眠不足でさすがにバテバテになりながらも
16:20 白馬山荘到着です。

ガラス戸を開けて受付に入ると…あらま、やっぱりガラガラです。(^_^;)
きっと普通なら大混雑しているはずの受付で手続きを済ませました。
白馬山荘の受付は1番窓口、2番窓口と分かれていて
申込書を提出する所と支払いが別の窓口になります。
さすが1200人も泊まれるという日本最大の山小屋ですね。



白馬山荘は開業100周年だそうで、記念の手ぬぐいを頂きました。(^^)
受付を済ませたら、とりあえず部屋に入り荷物を解くことにしました。

びしょびしょのカッパを脱いで、荷物を降ろしたら
まずはスカイプラザ白馬で生ビールです!!

岳の介さんと2人で「無事到着!」を祝してかんぱ〜い♪
…本当は、雨に降り込められて結構寒かったのだけれど
それでも、山の上で飲む生ビールは最高です!!!

本来なら大混雑しているだろうスカイプラザも今日はガラガラ。
大きな窓から見えるのは…
ひたすら、白、白、真っ白い霧。

それでも担ぎ上げたつまみを楽しみながら生ビールを堪能しました。

夕食は5:30からでした。
あの時間に着いて5:30ってことは、やっぱりお客さんは少ないんでしょうね。
食事中も、結構空いている席がありました。
ひょっとしたら今日は1回戦かも。

マス、ナスのはさみ揚げ、かぼちゃ天ぷら、カニカマ棒、青菜の和え物の小鉢。
メニューは結構なボリュームでした。
そしてデザートも結構美味しかったです♪

燕山荘の時も確かデザートつきだったと思うけれど
岳の介さんは「山小屋でデザート付きなんて初めてだ!!」と驚いていました。

食後は食堂すぐ横の談話室でちょっぴり飲みました。
涸沢の時はずいぶん遅くまで飲んでいましたが
今回は強行軍だったため、早めの撤収でした。

涸沢の1泊目で懲りてしっかり予約したこともあり
また、小屋自体空いていたこともあり2人で一部屋(?)が使える贅沢な夜でした。
夜は、すごい暴風雨でした。
おそらく風は台風並み…(^_^;)
早めに就寝したこともあり途中で何度も目覚めて長い長い夜を過ごしました。


北アルプス−大雪渓から白馬岳・松本散策<1日目/2日目3日目

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