山に行ってきました!
HOME
山行記録-Index
北アルプス−テント泊で上高地〜紅葉の涸沢<1日目/2日目3日目

2007年9月22日(土)〜24日(祝) 涸沢(2,300m)

夏山の蝶〜常念と乗鞍のレポに手を付けられないまま8月が終わってしまいました。
ヤマケイJOY秋号山と渓谷10月号も紅葉だ!温泉だ!!と、秋山ムードをあおっています。(笑)

「9月は3連休が2回もあるんだね〜!」
…昨年まで土日祝日には無関係、無休の生活をしていたのでいまいちピンと来てない私です。(^_^;)

「秋山はどこに行きたい?」

「立山は来年の夏あたりにのんびり行きたいものね〜。」
「やっぱり、紅葉と言えば涸沢でしょう!!」

雪のあるGWは涸沢小屋泊がお約束の私たち。(笑)
でも、秋なら持ってる装備で大丈夫そうだし、何より涸沢でテント泊!!やってみた〜い!!!
昨年に行った時はまだまだ紅葉には程遠い状態だったので、今年は後半の連休で行く事にしました。

今まで涸沢に行くたびにどこかの山の頂上を目指していた私たちですが
前回のGWの北穂で、涸沢から直接登れる山に全部登れたということもあって
今回の山行では頂上を目指さずに、涸沢でのんびりマッタリ過ごそう!!という事も決めました。

私にとってもそろそろ通い慣れて来た涸沢という事もあり、ルートチェックはネットで最新情報を仕入れてお終い。
蝶ケ岳〜常念の縦走で重たい荷物に懲りた私たちにとって、今回の最重要課題は、荷物の軽量化です。(笑)

涸沢の気温は20〜5℃程度だったので、超寒がりの私もひと安心。
いつものダウンジャケットと、念のためにホカロンも2個ほど持って行く事にしました。

2泊3日の今回は食料も軽量化の対象です。
行動食を含めて2人分で2Kgだったのを削って1.7Kgに抑えてみました。
2泊しかしないし、足りなければ涸沢なら何とでもなりますからね。
メニューに合わせてフライパンや焼き網も装備から外して、う〜ん、なかなかいい感じ♪



☆コース☆

上高地バスターミナル→明神→徳沢→横尾→涸沢→パノラマコース→徳沢→明神→上高地バスターミナル



今回も、すっかりお馴染みの前日半休で早出のパターンで出撃です。(^^)v

途中の工事渋滞で予定の温泉の営業時間に間に合いそうになかったので
急遽探して訪ねた温泉が松本I.C.から20分の「ファインビュー室山」でした。

新しくてとてもきれいなのに、500円という入浴料金は格安!!
ガラス張りで開放感抜群の浴室、露天風呂からの眺めは最高です。
泉質はアルカリ性単純温泉で、ぬるっと気持ちのいいお湯でした。(^^)

思わぬ穴場を見つけて大満足の私たち。
温泉に入り夜景を見ながらほてりが治まったら、沢渡に向けてGO!!(^^)v

沢渡中駐車場で、定番の足湯ビールを楽しみました。(笑)

到着したら、チェロ君の中の荷物を整理していそいそ足湯に向かいます。
今回はのんびりしてしまったので、すでに照明が消えて真っ暗でした。
ランタン+ヘッデン装着で準備万端の私たち。
涸沢山行の無事を祈願して乾杯です。(^^)

あり合わせの物で何とか準備した今夜の夕食ですが
今回はとっておきの美味しいおつまみを準備してみました。

じゃ〜〜〜ん!!
できたて、とろっとろの温泉卵です!!(^^)v

掛け流しの足湯なので、熱いお湯の流れ出てくる所に生卵を仕掛けて作りました。
…温泉卵なんて初めて作りましたが、とっても上手くできました。
今度来る時は深めの器と掛けつゆも用意しようっと。(笑)

足湯のおかげで体はぽっかぽか。
ビールを飲みながら見た星空はとてもきれい…。
チェロ君の中でしっかり良く眠った私たちでした。(^^)

朝は5:30に起床しました。
足湯に浸かりながらおにぎりの残りで朝食を済ませ、サクサクと身支度します。
バスが上高地バスターミナルに着いたのは7:00前でした。

バスに乗っている時も感じましたが、普段より人が多いような気がします。
お天気がいいせいなのでしょうか?

スターミナルに到着したら、まずはザックをデポしてトイレと登山届けの提出です。
人が多いせいでビジターセンター横のテーブルも大混雑していました。
何とか場所を確保して、ストレッチを済ませて靴紐を締め上げます。

近くのテーブルでは、コンロで作った朝食のラーメンをすすってる人もいました。
「私も最初に来た時はラーメンを食べたっけなぁ。」
なんて、つい懐かしく思ってしまいました。

しかし、それにしても人が多い気がします。
それに、天気も気候もいいせいなのか、それとも私の気のせいなのか
やたらとテント泊装備の大きなザックを背負っている人が多いような…。

到着が遅くなって、テントを張る場所がなくなったら困ります!
7:20 上高地バスターミナルを出発です。

7:25 河童橋通過です。

澄んだ水が流れる梓川のほとりを、のんびり歩くとすぐに河童橋に出ます。
のんびりしていたのでライブカメラの撮影時間は過ぎていました。
う〜ん、普段より遅いのかぁ。(^_^;)

でも今回は、通い慣れた涸沢までなので不安はありません。
観光客で賑わう河童橋、湿度が高いのか穂高の姿は白っぽくしか見えません。
記念写真をパチリ!と撮ったら、はい出発です。

頑張って軽量化したおかげで、夏よりぐっと軽いザックで快調に歩きます。
う〜ん、やっぱり荷物は軽い方がいいですねぇ。(笑)

8月に歩いた時はうるさいほどウグイスが鳴いていて驚きましたが
今回はさすがにウグイスのさえずりは聞こえませんでした。

それにしても、相変わらず飛ばす人が多い横尾街道です。
私たちよりずっとずっと大きなザックを背負った人たちが
まるで朝の通勤ラッシュかの様に、猛スピードで通り過ぎて行きます。

ふと見上げれば明神岳が青空をバックにお出迎えです。(^^)

私たちはのんびり…ほどではないマイペースで足を前に進めて行きます。

心なしか夏来た時よりも爽やかな朝の空気の中、木漏れ日がとってもきれいです。
朝日に透かされた樹木の葉の色が、なんとなく秋色めいているのは気のせいではないでしょう。

夏の暑さでくたびれて見える樹木の葉と対照的なのは笹の葉でした。
つやつやで若々しい緑一色…私はずっとここの笹は縁が白い種類なんだと思ってました。
あの白い縁は、これからやってくる厳しい冬の寒さに耐えた証だったんですね。

時折「熊避け鈴」をちりんちりん鳴らしながら歩いている人と出会い
歩いている間中ずっと聞こえるあの音がどうにも苦手な私たちは、さり気な〜く距離を置いて(笑)
森の静けさを楽しみながら歩きました。

8:15 明神到着です。

岳の介さんも長袖シャツを脱ぎ、水分補給して一息つきました。
明神館の前は相変わらず人で賑わっています。

いつもと違うのは、観光客より登山者の方が目立ってるという事。
「○○さ〜ん、みかん食べる?食べてくれないと、荷物が重いのよ〜!」
いや〜、出て来る出て来る、おやつのオンパレード。
こりゃまるで、大人の遠足みたいですねぇ。(笑)

座るとせっかく温まって調子が上がってきた体が冷えてしまいそうだし
どんどん通り過ぎて行く天泊装備の登山者が気になります。
ちょっぴり休んで、はい出発です!(^^)v

明神を過ぎると、観光客の姿はぐっと少なくなります。
静かな森の中の横尾街道を、登山者だけが競うように歩いて行きます。

やがて現れる「古池」は、水が湧き出しているので澄んだ水がとてもきれい。
立ち枯れた木がアクセントになり、とても幻想的な景色です。
ぼ〜っと佇んでいたら素敵だろうけれど…先を急ぎます。(^^)

道端に咲くお花もすっかり秋の気配です。
こんな赤い実…シックな色合いですね。

マムシグサ
蝮草 サトイモ科

9:15 徳沢到着です。

あまりに多勢に追い抜かれて少し不安だったけれど、CTを上回るスピードでした。
うん、上出来上出来。(笑)

徳沢園の前でザックを下ろして、水分補給とちょっぴり行動食を食べました。
前回はクッキーもチョコレートも柿の種もチーズも1つの袋に入れたら
なんだか湿気っちゃっていまいち美味しくなかったので、今回は袋を分けてみました。
結果、美味しく食べられて大成功でした!(^^)v

ジップロックの袋に移し替えた行動食って、なんだかプロっぽくてカッコいいんですよね。
ゴミも出なくて一石二鳥…ミーハーから入っても、いいんです!(笑)

そしてトイレ休憩…明神で行かなかったですからね。
徳沢園より手前なので、ザックを2回下ろさなきゃいけないのがちょっと面倒です。(^_^;)

相変わらず気持ち良さげな徳沢の天場です。
夏に泊まり損ねて…う〜ん、ここに泊まれるのは一体いつになるんだろう?(笑)

いつもたくさんのテントがあるのに、今回は少なかったです。
この連休は、涸沢まで上がる人が多いのかも…?

「秋はものすごく混むから、テントがいいかも知れないですよ。」と言われた私たち。
昨年の秋に天泊で涸沢に行ったhiroさんのレポでは
天場が埋まって、テントを張れない人もいたと書いてありました。
気が気じゃないので、休憩短めで出発です!(^_^;)

ところで、ほぼ水平な道の横尾街道…だったはずなんですが。
実は明神から先は、ちょっぴりアップダウンがあります。
ひと昔前は確かに水平だったはずなんだけれど
登山道が崩落して、修復するたびに少しずつ上に移動したようです。
重たいザックを背負ってると、不意打ちの登りはきつく感じます。(笑)

道端に咲く花は、すっかり秋色でした。
ついこの間夏山で来たと思ってたけれど、もうひと月経ってるんですものね〜。
一番多かったのは、ほんのり薄紫のこの花でした。

ノコンギク
野紺菊 キク科

徳沢を過ぎると、登山道が梓川のすぐ脇なので良く見えるせいなのか
上流に向かうにつれて河原が広く感じるのはとっても不思議です。(^_^;)

2週続きの連休で人の多さを嫌ったのか、お猿さんたちにも出会いません。
右側からの崩落地点はしっかり囲われて整備されていたけれど
本当に崩れたらひとたまりもないので、注意しながら通過します。

あちこちにアザミも咲いていました。
種類が多いので見分けるのは至難の業かも??(^_^;)

タテヤマアザミ
立山薊 キク科

10:25 横尾到着です。

写真には写ってませんが、すごい混雑です。
こんなに混んでるのは初めて、ザックを置く場所を探してウロウロしちゃいました。

ザックを置いたら…まずはトイレ!!!
う〜ん、朝食の時にお茶を飲みすぎたかなぁ?
夏は汗をかいたせいかトイレは気にしなかったけど、今回はちょっと我慢でした。
ここから涸沢までトイレがないので、ちょっぴり心配な私です。(^_^;)

トイレに行ってホッとして…横尾大橋をバックにはいパチリ!
ずっと樹林帯を歩いていたから気にならなかったけれど
いつの間にか結構な日差し…日焼けが怖い〜!!(>_<)

トイレから戻るとベンチが空いたのですかさず移動して場所を確保しました。
ここでお昼を兼ねて大休憩です。

行動食の袋を取り出して、2人でパクパク食べました。
岳の介さんは甘い物、私はしょっぱい物がお気に入り。
2人とも食べないと動けなくなっちゃうから、行動食が一番重かったりして?(^_^;)

ところで右の写真は私のトイレ休憩中に岳の介さんが撮影したのですが
中央上部の笹の葉っぱが交わる辺り、よ〜く見てみて下さいね。
茶色くてもこもこっとした子がいるの、わかりますか?
野ねずみ??可愛かったそうです…見たかったなぁ〜!!

ず〜っと休んでいると行動食を食べ尽くしちゃいそうです。(笑)
11:05 横尾から出発です。

相変わらずきれいな横尾大橋の上からの眺めです。
空気が澄んできているので、日差しがあると辛い!!なんて言っていたけれど
シャッターを押す時だけは青空とお日様が欲しい!
な〜んて、贅沢な事を思ってしまいます。(笑)

いつもなら橋の上でしばらく眺めているところですが
次から次へと渡って来る登山者に押されるように、私たちも対岸へ。
さて、いよいよ涸沢への登りが始まります!

横尾大橋を渡り河原歩きが終わると、道が細くなり樹林帯に入ります。

横尾谷越しに見える屏風岩は相変わらずの大きさで私たちを見下ろしています。
歩きながら見上げましたが、取り付いているパーティーはいませんでした。

横尾までは道幅があるせいか、多勢に抜かれながら歩いていましたが
横尾大橋を渡ってからはぐっと狭くなるので抜かれることは少なくなって
…何とかテントを張る場所が取れるかな?とちょっぴりホッとしました。(笑)

12:10 本谷橋到着です。

本谷橋までは横尾谷を左手に眺めながらの緩やかな登りなので
あちこちきょろきょろ眺めながら、あっという間に到着します。

横尾で大休憩は取ったけれど、本谷橋ではやっぱり休憩しないとね〜。
はっきり目標が見えたら、ついつい嬉しくなって足が早まります。(笑)

本谷橋を渡りながらのんきに写真を撮っていたらぐらぐら揺れてビックリ。
カメラを落っことさなくて良かった〜。
やっぱり、吊り橋はまじめに渡らないといけませんね。(^_^;)

本谷橋を渡った右岸の休憩スポットは大混雑です。
私たちも、座りやすそうな大きさの岩を見つけてザックを下ろします。
周りを見回すと、なんだかやっぱり天泊装備の人が多いような気が…。

横尾までの間に、すごい勢いで私たちを追い越して行った人たちも休憩中です。
なんだぁ、そんなに差はつかないものなんですね。(^^)
が〜っと飛ばして長時間休憩するウサギさんより、亀さんの方が早く着くかも!(笑)

涸沢へはのんびり登りたい私たちですが、天場が埋まってはたまりません。
水分補給して、ちょっぴり行動食を食べたら出発です。(^^)v

本谷橋からしばらくは急登が続きます。
「きついね〜。でも、コレを過ぎたらもう少し楽になるからね。」
先ほどまでまぶしいほどだった日差しは雲にさえぎられ、ホッとしながら歩きます。

2回目の急登、ぐっと左に回りこむあたりに…
ありました!○○岩!!
ええ、もちろん踏んづけたりしませんでしたよ!お尻が痛くなったら困るもん!(笑)

本谷橋から1時間程経って、そろそろ燃料切れの私たち。
北穂が見えてきて気もそぞろではあるけれど、エンプティでは歩けません。
という訳で登山道脇にスペースがある所で水分&行動食を補給。
ところが、休憩が終わって歩き出したらすぐ涸沢の河原に当たりました。
なんだぁ〜、ここで休憩すれば良かった〜!!次からはそうしよう!!(^_^;)

水の流れていない河原を通り過ぎると、やがて涸沢が見えてきます!!
うわ〜い!!涸沢だ!涸沢〜〜♪嬉しいけど、ここからがまだ掛かるんですよね。(笑)
天場が見えてきて、見上げると…んん??下の方なのに結構なテントの数!?

14:15 涸沢到着です!!\(^o^)/

ヒュッテにも上がらず、そのまま天場に入ってテントを張る場所を探します。

上の方に辿り着くと、整地した場所も結構残っていてひと安心。
「トイレと涸沢小屋の真ん中辺りがいいなぁ〜!」
風を防ぐために窪んだ場所を覗き込んで選ぶ岳の介さんを見て
巣穴を選ぶ小鳥みたいだな〜と思いました。(笑)

何とか気に入った場所を見つけてザックを下ろし、テントの設営です。
とりあえず2人分の手が必要な部分だけ済んだら、私は天場の受付へ。
…いや〜、受付はこんな立派な建物だったんですね。
今まで全然気がつきませんでしたよ!(^_^;)

じゃ〜ん!!涸沢で初めてのテントです〜!(^^)v
涸沢小屋も良く見えて、うん、満足!!(笑)

周りの岩を動かして、とりあえずテーブルと椅子も作ってみました。
テントの中の荷物の整理は岳の介さんにお願いしました。
…あれ?コレって逆??(^_^;)
でも、山でのテント泊に慣れてる岳の介さんにお願いした方が早くて完璧なんだもん。(笑)

涸沢小屋にお土産も担ぎ上げたんだけれど、ひと通り片付いたら15時過ぎ。
お客さんが多いから、きっと小屋のメンバーは夕食準備で忙しい最中でしょう。
遊びに行くのは翌日にする事にして、とりあえずヒュッテに向かいました。(^^)

涸沢ヒュッテのテラスは、またまた増設して桟敷席ができてました。

眺めのいい、屋根の上の木製のテラスに席が空いたので早速席を確保!!
2人で飲んでいる方に相席をお願いすると「どうぞ〜!」と快諾して頂きました。
まずは何と言っても生ビール!!そして名物のおでんです!!

ちょっとガスで隠れ気味の前穂を眺めながら到着&涸沢初天泊祝賀会です!!
くぅ〜〜〜っ!美味しいんだな、コレがまた!!(^^)v

生ビールの横でマグに入っているのはなぜか"赤ワイン"です。
相席をお願いしたご夫婦が、座るなりイキナリついでくださいました。(笑)
すっかり出来上がってご機嫌のこのご夫婦と意気投合した私たち。
持ってきたおつまみを出し合っての大宴会になってしまいました。

テラスでかなり飲んで、すっかり酔っ払ってテントに戻りました。(笑)

なんだかんだおつまみも食べたのでお腹は出来上がっちゃっているけれど
担ぎ上げた生肉と乾燥野菜で味噌キムチ鍋を作りました。

どうせ初日はヒュッテのテラスで飲んじゃってご飯を炊く余裕はないだろう
ということで、持ってきたラーメンを鍋に投入して、熱々美味しく頂きました。
はい、担ぎ上げた泡盛を水割りで飲みながら。(笑)

今回は2泊だからとお酒も食料も少なめに持ってきたのだけれど
ヒュッテのテラスで思わぬ宴会になってしまって
気付けばお酒もおつまみも残りわずか…。(^_^;)
足りなくなれば涸沢では色々と買えるし…まぁ、いいか。(笑)


北アルプス−テント泊で上高地〜紅葉の涸沢<1日目/2日目3日目

HOME  山行記録-Index  ページのTOP

Copyright(c)2005 Akemi@yamaniittekimasihita! All rights reserved.
inserted by FC2 system