山の中はうろうろしていたけれど、ちゃんと登るのは初めて! akemiの山行記録のページです! |
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2005年5月15日(日) 塔ノ岳1,491m どうもはっきりしない天気の週末。 おまけに、なんだかしばらく気温が低めの状態が続いています。 土曜よりは日曜の方が若干好転しそうだと言うことで コーチ仲間のO滝さんのお薦め、丹沢の「塔ノ岳」を登ってきました。 今回の山行は最初から最後までハプニング続き。 今日はとっとと歩いて、駐車場に戻るのは15時過ぎ、なんて思っていたらとんでもない! でも、なかなか貴重な体験ができました。(^^) ☆予定していたコース☆ 大倉ビジターセンター竜神ノ泉→作事小屋→天神尾根→立花山荘→塔ノ岳山頂→金冷やし→大倉尾根→駐車場。(5時間40分) ☆実際歩いたコース☆ 大倉ビジターセンター竜神ノ泉→作事小屋→書策新道(かいさくしんどう)→書策小屋→塔ノ岳山頂→金冷やし→大倉尾根→駐車場。 |
寝坊して予定よりちょっと遅めの出発。 でも初めての丹沢は、東名高速ですぐ近く。 渋滞もなく、登山口近くの駐車場までほぼ1時間で到着。 ビジターセンターの駐車場があくまでかなり時間があったので近くの民間駐車場へ。 到着するバスから吐き出される数十人単位の登山客たち。 見上げる山はすっかり雲がかかり、時折雨もぱらつきます。 天気予報は晴れ間も出てくる予定。 でも、もし降ってもたまにはこんなのもいいかと思うことにして準備。 駐車場のおじさんから数日前から行方不明の人がいることを聞きながら スタートしたのは8:05でした。 |
今日も例によって人気(ニンキ、ではなくヒトケ!)のないコースへ入っていきます。 水無川沿いのキャンプ場、静かな木立の中を歩いて行きます。 テントは皆寝静まっていました。 転がった酒瓶が昨晩の様子を物語っています。(^^) |
しばらくは林道歩き。 自宅から60分なのに、すでに小鳥のさえずりが響き渡っています。 林道沿いには国定公園の看板が。 林道を歩いていくと竜神ノ泉が。 ん?ここの水は硬い??ミネラルばっちり!という感じ。 雰囲気たっぷりの水場です。 |
水場を過ぎてまたまた林道歩き。 通る車は少ないと聞いていましたが、今日はなんだかんだ通って行きます。 やっぱりシーズンの日曜なんだなぁ・・・と思っていたら目の前で車が止まりました。 話を聞くと「書策爺さん」の種まきに行くとの事でした。 そんなイベントがあるというのは初耳でしたが なかなか参加できる機会もないだろうと思いご一緒させて頂くことに。 そこからは車に同乗させて頂き一挙に作事小屋へ。 作事小屋には続々と人が集まってきていました。 どうやら丹沢の荒廃を防ぐべく草の種を蒔くというのが趣旨のようでした。 芝とかヨモギ、いろんな種類の種が混ざっている物を渡されます。 見上げる山はすっかり雲の中。 これはよろしくない。 いつ降りだしても仕方ない感じ。 10時スタートの予定を繰り上げて9:45歩き始めました。 |
歩き始めるとすぐに沢があります。 水無川本谷もあります。 「丹沢」と言うだけあって、沢がたくさんあります。 私に声を掛けて下さったのは丹沢を歩いて37年という大ベテランの方。 他の参加者とは別の、書策新道を歩くことにしました。 この道は割と新しい道で、載っていない地図も多くベテランしか通らない道です。 取り付きから沢沿いの道、深山幽谷を歩いて行きます。 |
沢沿いの道、と言うより沢を登って行きます。 雨と霧ですっかり岩が濡れていて滑ります。 10:50本谷沢F5到着。 F5というのはFallの5番、つまり5番目の大きな滝、ということです。 書策新道のルートからちょっと離れるので 荷物を置いて空身で滝を見に行きました。 今日もおそらく10Kg以上はある荷物。 空身で動いたら楽な事楽な事!(笑) F5にはしっかりした鎖がついていました。 15mの落差ですが、沢登りの人達は平気で登ってくるそうです。 (私は上から見たら7〜8mかと思ってました。) 再び歩き出します。 こんな滝がありました。 丹沢、本当に水が豊富です。 |
大ベテランのN島さんの案内で、秘密の取って置きの場所続出です。 ルートからちょいと離れてしばらく歩くと、夢の楽園のような場所がたくさんあります。 ここは旧日本軍のマンガン採掘跡だそうですが 見上げる高さに直径2mほどの穴が3つ並んでいます。 (私のカメラでは全景は写せませんでした!) そこから水が流れ落ちる滝になっています。 知る人ぞ知る。 至近距離にこんな楽園があるとは! この辺りで時折ぱらついていた雨が本降りになって来ました。 カッパとザックカバーで完全防備しながらの歩きになりました。 |
書策小屋直前、背の低いアセビやウツギがたくさんありました。 これだけ見ていると、まるで公園の一角のような生え方です。 |
霧の彼方に、やっと見えてきた書策小屋。 書策小屋は何年か前まで書策爺さんという有名な小屋番さんがいた小屋です。 書策爺さんが体調を崩されて山を降りてから小屋は開いていないそうです。 なんだか、さびしいなぁ・・・。 書策小屋の近くにシロヤシオの樹があります。 コースから少し外れれば、それはきれいな花が見られます。 N島さんは76とは思えないフットワークの軽さであちこち案内して下さいます。 「ここにいい滝が。」「ここにきれいな花が。」 ただひたすら歩き続けてばかりの私には、たまにはこんな余裕もいい感じです。 |
「丹沢には鹿がいる。」どのガイドブックにも書いてあります。 いるって言ったって、運が良ければ見られるんでしょうけどねぇ・・・ なんて思っていたらとんでもない! いるいる!かなりいます。 ・・・というか、いたるところに鹿の糞が。(笑) そして、鹿も結構見ました。 この季節は柔らかい草を食べることができるのでそうでもないですが 食べ物が少ない季節は、餌をねだって近づいてくるそうですよ。 手の平からも食べてくれるそうです。 (餌をやるのはやめた方がいいそうですが・・・。) |
13:00 新大日小屋。 さらに濃くなってきた霧の先に、新大日茶屋が。 雨と風が強くなり、気温は低い状態です。 なんと雹も降ってきました! 小屋は営業していませんが、とりあえず小屋前のテーブルで一息。 もうこの辺りからはデジカメのレンズもファインダーもすっかり霧で見えなくなってしまいました。 拭いても拭いても曇ってしまい、ちゃんと撮れてるのかどうだか・・・。 雨は小止み。 カッパが暑いので脱ぎました。 案内してくださったN島さんです。 この距離でも霧がかってまともに写りません。(^_^;) 開いているかと思っていた木ノ又小屋も閉まっていました。 しゃれた作りのまだきれいな小屋でした。 とにかく冷えるので、開いている小屋のある塔ノ岳山頂へ急ぎます。 |
14:20 塔ノ岳山頂到着。 あれあれ、15時駐車場なんて、どこ行っちゃったの??(笑) 雨風強く、霧深い中お疲れ様です! 歩いていても、10m先も良く見えない状態。 頂上に来ても、山頂の標識を見るまで良くわからなかったです。(^_^;) 「小屋に入ろう!」と言われて歩き出すとすぐ近くに山小屋が。見えなかったよ〜!! 「尊仏山荘」は塔ノ岳山頂にある山小屋。 山関係のHPで色々知っていたので、初めて来たのに懐かしい感覚。 小屋に入るとストーブが出ています。 あいにくの天気でお客は少なかったですが、とにかく暖かさにほっとしました。 ぐっしょり濡れた手袋をストーブで乾かします。 小屋に荷物を置いて、またまた近くのシロヤシオスポットへ偵察に。 N島さん、ホント76とは思えないタフさです。 フットワーク軽いなぁ。見習わなきゃ。 小屋の食堂は、調理できる場所があります。 山頂小屋だけに水はないのですが(小屋のスタッフが水場からポリタンで運び上げているため) ストーブとコッフェルで温かい料理を作って食べました。 今回からカップラーメンはやめてコッフェルでの調理。 相変わらずラーメンですが、具沢山の暖かいラーメンが美味しい!! ラーメンとおにぎり、コーヒーとお茶。ぺろりと食べちゃいました。 ・・・小屋の中でもガスって見えるのはレンズが結露しているセイです。(笑) 小屋番の立花さんとしばし話します。 みんな、なんだか色々あったみたいで・・・ でも、山は変わらずここにあるし いつかまた元気な顔で会えるといいなぁ、なんて思ってしまいました。 かなりのんびりして小屋を出たのが15:40でした。 |
今回目にした花たち N島さんのおかげで普段にも増して花三昧でした。 雨に濡れた花も、またきれいでした。 この花は・・・名前わかりません。(^_^;) でも新緑に白い花がきれいでした。 左・タチツボスミレ/右・ミヤマキケマン 小さい花を撮るのは相変わらずうまく行かないです。 霧の彼方に見えるのはシロヤシオ(別名ゴヨウツツジ)です。 白いつつじの花、遠くから見るとまるで桜のようです。 近くから見ても、なんとも可憐な花です。 今年〜来年は6年に1度の見ごろだそうです。 マムシソウ まるでマムシが鎌首をもたげているように見えます。 道標の後ろにあるのはマメザクラ。 本当に小ぶりの桜の花が下を向いてついています。 可愛らしい感じです。 |
左右切り立った「金冷やし」です。 昔はこんなに整備されていなくて、本当に怖かったらしいですよ。 丹沢は登山客が多いせいなのか、結構整備されています。 人が通り過ぎてずるずるに削れた道は木道になっていました。 歩きやすくていいような、そうしなければならなくて寂しいような。 花立山荘を通り過ぎて歩いて行きます。 |
1000m近くまで降りて来た所で少しずつ霧が晴れてきました。 今までどこを見上げても真っ白だったのに、見下ろす眼下に秦野市の街並みが見えてきて感動です。 大倉尾根の木の階段をひたすら下りていきます。 天神尾根との分岐でN島さんとお別れしました。 山の事、花の事、科学、哲学、様々なお話有難うございました。 先月大手術をして退院したばかりとは思えない健脚に脱帽です。 お元気で、またいつかお会いできると嬉しいです。 |
なんだか降りてきたら本当に晴れて来ました。 朝から見上げても決して見えなかった稜線がはっきり見えます。 すっかり夕方だから、他の下山客もおらず静かです。 遠くの山にはまだ雲がかかっています。 あの雲の中は荒れ模様なんだろうなぁ。 すっかり晴れて来ました。 さっきまでのあの天気はなんだったの??という感じ。 でも、こんな天気もまたそれはそれで良し。 延々続くもみじの回廊。 新緑のもみじ、大好きなんです。 静かなもみじのトンネルを潜り抜けて歩きます。 こんな静かな夕暮れの山道、日帰りで歩けるなんて 本当はあまり良くないんだけどちょっと得した気分でした。 |
営業していない小屋、茶屋が多かったです。 GW直後だし、この天気だし仕方ないですね・・・。 それにしても結構な数があるのは、やはり人気がある丹沢だからなのでしょうか。 大倉山の家は営業していました。 と言うか、小屋番さんが晩御飯の準備中でした。 表の七輪で肉と魚を焼いていていい匂い。 この時点で18:30過ぎ。 遅い時間に通ったのでちょっと驚かれたようでした。 大倉山の家にはテント場があります。 広場には小屋番さんが植えたというつつじなど、たくさんの花が咲いていました。 明るく開けたテント場でした。 この小屋は水が引いてあって豊富に使えるようです。 |
この後は何事もなく無事下山・・・ のはずが、営業していない「観音茶屋」の案内板があらぬ方へ向いており コースから外れて歩いてしまいました。 様子がおかしいのに気付いて暗くなる前にヘッドランプを装着して元来た道を引き返しました。 茶屋まで戻って正しい道標を見つけ、真っ暗な大倉尾根をひたすら下ります。 結局無事に駐車場へ着いたのは19:25でした。 車に戻ると駐車場のおじさんが飛び出してきました。 心配掛けてすみません。(^_^;) おじさんと山や車の話など、結構立ち話。 岐路は渋滞もなく帰り着いたのは21:00頃でした。 |
今回はコースタイムは全く参考になりませんね。 寄り道盛りだくさんの山行でした。 悪天候の中の山行はなかなか面白かったです。 N島さんのおかげで、飽きることなく楽しい歩きでした。 (あの域に達するにはまだまだ時間がかかりそうですが。(^_^;) 山小屋の有難さ、身をもって知りました。 風と寒さから暖かい小屋の中へ入った時どれほどほっとしたか。 いつかは山小屋にも泊まってみたいです。 とはいえ、帰りが大幅に遅れたことはかなり反省。 道に迷ったのは暗くなったことが大きな原因だったと思います。 迷った時の判断は、正しかったと思いますが 何よりも迷わないことが一番大切ですよね。 う〜ん、大反省。 前回から防水装備を充実させたので今回の雨は丁度良い初体験でした。 なんて、小屋があったから言えることなんですけどね。 結局10時間近くも歩いた今回の山行でした。 貴重な体験、反省点も多々。 よし、またこれを生かして登って行くぞ〜! 後日談: N島さんから丹沢その他の山関係の資料や、あちこちで撮って頂いた写真が届きました。 伊勢原市や大山その他あちこちの山の美化推進委員だったりして その登山暦は伊達じゃない、日々山に入っている知識はさすがです。 人と出会うのは縁。 学んで、何かを得て行きたいと思いました。 |
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