寒天

寒天の材料は「天草」や「おごのり」という海草です。
原料の海草を煮溶かし、不純物を取り除いて冷し固めたものがところてんです。
ところてんの９９％は水分です。

ところてんを凍結・乾燥させたものが「寒天」です。
寒天の８１％は食物繊維です。

煮溶かした寒天は常温下でも固まります。
凝固点は４０度前後、融点は８０度以上です。
また、保水力が高く１００倍の水分を保水することが出来ます。

寒天とよく似たゼラチンも、やはり煮溶かして再び固まる性質を持っています。
しかしその凝固点は低く１０度以下、冷蔵庫の中でないと固まりません。
ゼラチンはコラーゲンから精製・抽出した無脂肪の動物性たんぱく質です。

ダイエット

寒天に含まれる食物繊維は消化吸収されることなく、腸内をゆっくり流れていきます。
また、寒天そのものはほぼカロリーゼロの食品でもあります。
寒天を摂ることで、空腹感が起こりにくく、カロリー摂取量を減らすことが出来ます。

また、寒天には摂取カロリー抑制だけではない素晴らしいダイエット効果があります。
詳しくは下の各項目をご覧下さい。


便秘解消

寒天に含まれる豊富な食物繊維は大腸内で水分を吸うと膨張します。
そして便のかさを増し、柔らかくします。
このような便が腸壁を刺激し、スムーズな排便を促します。

便秘として溜め込んだ宿便とサヨナラできれば、体重減少につながります。
そして老廃物を排出するデトックス効果で美肌効果も期待できます。

当然、柔らかい便は痔の予防にもなります。


血糖値の上昇を抑える

寒天は胃の中で摂取した食物と混ざり、ゆっくり腸へと移動させます。
そのため、腸壁からの糖質吸収にも時間がかかり血糖値の上昇を抑制します。

糖の吸収を防ぐことで、余分な脂肪が蓄積されにくくなります。


コレステロールを減少させる

コレステロールを分解して作られる胆汁酸は脂質の消化を助ける主成分です。
胆汁酸は通常腸内で吸収され肝臓でリサイクルされます。

しかし寒天は胆汁酸を吸着して、体外へ排出してしまう働きがあります。
不足する胆汁酸を補うため、肝臓では次々にコレステロールを分解することになります。
つまり、寒天を摂ることでコレステロールを減少させることができるのです。


体脂肪を燃焼させる

寒天に含まれる食物繊維は腸内で発酵し、『短鎖脂肪酸』という物質になります。
短鎖脂肪酸は、優先的に使われるはずのエネルギー源の経路をストップさせます。
そのためにもう一つのエネルギーの材料・脂肪が燃やされ、体脂肪が減るのです。


基礎代謝アップで冷え性改善

寒天はゲル状のまま腸に届くため、活発なぜん動運動が起こります。
腸の活発なぜん動運動のエネルギー消費により、基礎代謝が１０〜２０％も上がります。

基礎代謝が向上することで、冷え性などが改善するのです。
そしてモチロン、基礎代謝が向上すれば消費カロリーも大きくなるということです。
何の運動もしていなくても、ダイエット効果がアップするということですね。


血圧を下げる

高血圧の方の食事は「減塩」とよく言われます。
寒天に含まれる食物繊維は「ナトリウム」を吸収し体外へ排出させます。
また、腸内で脂肪の吸収を妨げます。
寒天は血圧を正常に戻してくれる食物繊維を手軽に摂取できる食べ物なのです。


大腸ガンの予防

寒天に含まれる食物繊維にはぜん動運動を活発にして排便を促す効果があります。
そして腸内にできた発ガン性物質を排出してくれます。

また、食物繊維が腸内で水分を含んでかさを増やすので発ガン性物質が希釈されると同時に
発ガン性物質そのものを吸収排出するため、腸壁に触れる率も低くなります。

寒天は１食1〜2gを目安に摂りましょう。
水分１００ｃｃに対して１ｇの寒天を溶かします。
水分の量が少ないと体内の必要な水分まで吸収してしまう危険性があります。

食前に摂ると、食事の量を減らすことにもつながります。
また、寒天が胃の中で食物と混ざることで糖や脂肪の吸収を防ぎます。

手軽に行うのであれば、食前にところてんを１パック食べましょう。
そして、それよりも効果的なのがお茶や味噌汁などに寒天を煮溶かす方法です。
１００ｃｃの水分に１ｇの寒天を入れて軽く沸騰させましょう。
寒天が胃の中でゲル化し食物と混ざることで、糖や脂肪の吸収をより効果的に防ぎます。

手軽に食べるならところてんが１番楽ですが、そればかりでは飽きてしまうものです。
粉寒天は溶けやすく、どんな料理にもさっと使うことができて便利です。
また、市販の寒天利用食品を使ってみるのも目先が変わって良いでしょう。

寒天を上手に利用して、健康＆ナイスボディを手に入れましょう！